即興的に出て来るのがいい曲になる

ワダ:
今回のクエストカフェ・インタビューは、Singer song writerのakimuseさんに、登場していただきました。よろしくお願いします!
akimuse:
よろしくお願いします。
ワダ:
アキちゃんとは、友達のつながりでお友達になったんだけど、初めて音楽を聴かせてもらって「夜ごとの夢」だったかな。。。丁度、WebサイトからYoutubeがあったので見たんだけど、アニメーションも素敵で、何ともいえない懐かしいような、独特の世界観がすごく良かったので気に入って、他の曲も何度も聞かせてもらったんだよね。。。
akimuse:
ありがとうございます!
ワダ:
デビューしたのは何年くらい?
akimuse:
2000年で、徳間からアルバムを1枚出してるんです。
その時は、akiって名前で、初めてじゃないけど、作詞・作曲を1年間くらいかかって、10曲ようやく作って。詞があんまり得意じゃなかったんです。
aki語がまだ生まれてない頃だったんで、全部日本語の詞で。アコースティックもあるんだけど、打ち込み(PCでの制作)も少しあったりとか、そういう感じで結構作り込みました。「Reolima」っていう架空の妖精の名前のアルバムなんです。
その頃から、aki語じゃないけど、ちょっと架空の造語みたいなのを「クトゥルー」とかいう言葉を入れてみたりとかしてたの。
ワダ:
デビューするまでは、いろいろと普通にお仕事してたの?
akimuse:
いえ、音楽しかやってなくて。音大出て、ピアノの演奏とかホテルのラウンジとかで弾き語りしたりしながら、曲を作るようになったって感じ。
ワダ:
デビューするきっかけっていうのは、どういう感じで?
akimuse:
徳間のディレクターの人を紹介されて、デモを聴いてもらって、やれることになったんです。
ワダ:
なかなかそんな風にはデビューするのは難しいよね。。。
akimuse:
普通はできないですね。しかも、デビューしたといっても、その担当のディレクターの方が1週間くらいでお辞めになって(笑)、で、4、5人担当者が替わったので、ほとんど出せれないんじゃないかっていう危機までいったんですけど、同じくらいの時期にやってた人がほとんど出せれなくて。でも、何とか作れたっていう感じなんですね。
ワダ:
すごいね!運命的に出てきてるっていう感じかな〜。やっぱり素質、光るものがあったから出たんだろうね。さっき話した「夜ごとの夢」のアニメーションも素晴らしいね。デジタルアートグランプリで特別賞をいただいたんだよね。。。
akimuse:
そうですね。アニメーション映像作家の佐藤広明さんとのコラボレーションでした。
ワダ:
すごく暖かくて、かわいい、ファンタジックな世界観が好きです。
akimuse:
もう本当に素敵で。佐藤さんのことは、全然、知らなかったんですよ。
佐藤さんが「夜ごとの夢」を聴いて、これに合わせてアニメーションを創っていただきました。
最初はね「祈りの声」という曲でアニメーションを創ってくれて。ライブの前日にできましたって連絡があって、ライブの最後に流したんです。本当に感動的で、急にプレゼントもらっちゃったような感じだったんですよ。それで、すごく良かったから、じゃあ、また違うのもやってみましょうってなって、それが「夜ごとの夢」だったんですね。
ワダ:
Youtubeなんかで観るのは、申し訳ないね。
akimuse:
彼に了解を得てアップしてます。7曲くらい創った作品があるんだけど。
ワダ:
あっ他にもあるんだ。
akimuse:
はい!本当は1、2曲くらいだったんだけど、だんだん増えていって、ものすごい忙しいから、半年・・・。最初は「祈りの声」もかかって、「夜ごとの夢」も徹夜で創ってくれたりしました。でも、少しずつ7作品、今はできていて、たまに一人でライブをする時、映像と一緒にリンクさせてやったりすることもあるんですね。
ワダ:
あんなアニメーションを創るって、大変なのはわかってるからすごい!
akimuse:
一人で全部創ってるらしくて、Macとかパソコンで創るみたいです。最初に観たときは、本当に感動でしたね。とっても嬉しくて。
ワダ:
ぜひ、皆さんに観てもらいたいね。
akimuse:
そうですね。はい。
ワダ:
後は、すごく気になってるのは、確か、これは昔、観たことあるんだけど、BS-hiの「アンデス聖なる山の祭」。これ、確かペルーの・・・
akimuse:
観ましたか?
ワダ:
多分、観てるんだよ。
akimuse:
えー本当?
ワダ:
ただ、曲はどうだったか覚えてないんだけど(笑)
akimuse:
この曲は、山の頂上に登ったところで流れたんですよ。それも「祈りの声」のaki語バージョン。まだ創りたての頃のものが流れてたんです。
沖縄でコンサートをしにいった時、ホテルについて、ふとテレビつけたら、なんかこの曲知ってるって思ったら、自分の声だったのね。(笑)それがそのアンデスの番組だった。すごく不思議なシンクロでした。
ワダ:
すごい不思議なシンクロだね・・・(笑)
アキちゃんの歌は、独特の世界があるよね。すごく深いところから歌ってるように感じるんだけど・・・アキちゃんは、どういうところから音楽を創り出してるのかな。イメージが降ってくるとか、意識的にどこかへ取りに行くとか。
akimuse:
う〜ん、なんですかね。なんかね、ある時、ふっと出てくる感じですよね。
ワダ:
依頼される曲と自分の作品として作っていくのは、やっぱりやり方が違うの?
akimuse:
違いますね。依頼されて、こんな感じのテーマで、こんな感じの曲作ってくださいって。ルミネのネットムービーCM曲なんかは、本当に絵があって、それ観て、イメージ膨らませて。でも、絵をみた瞬間にもう浮かんだんですよね。そういうのも嫌いじゃないです。だけど、作り方はなんか違うかな。
ワダ:
例えば、僕の場合だったら、企業のロゴマーク作りとか、Webサイトもそうかもしれないけど、依頼されるものは、結構早いのね。イメージがある程度、ポンッとくるっていうか。でも、自分のプロジェクトとかを考える時っていうのは、こんな感じかな?って出てくるけど、そっから煮詰めていくのが、すごく時間かかる。
akimuse:
そうですか。。。私ね、自分の曲は、時間はかかるとダメなんですよ。時間がかかって、頭使ってる曲は、あんまりよくないです。私はインプロとか即興的にやって、まあまあっていうときもあったり、2時間くらいずーっと録音しながらずっと歌ってるときもあったり、すっと入るみたいな瞬間がある時に、うまくいくっていうか。
自分自身で好きに作れるときは、自分が泣けるじゃないけど、自分がゾクゾクするとか、ぐっとくるっていうのをポイントにしてるんですよ。自分がそう思わないと、人も思えないんじゃないかって思うから。そういうものを発表するようにしてる。考え抜いたのは、あんまりやってない(笑)
ワダ:
最近、特に思うのはね、本当に直感でピンと来たものがやっぱりサインだと思ってる。
akimuse:
そうですね。
ワダ:
あれじゃない、これじゃないってやってくうちに、最後に本当につまらないものになって、複雑化していくから。
akimuse:
そうそう。最初にピンときたものってやっぱりいいんでしょうね、きっと。
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絵を描き始めて、音楽の表現力も拡がった

ワダ:
ガラス絵はどういうきっかけではじめたんだっけ?
akimuse:
人にすすめられて、音楽をやってる人は描けるはずだからって、ボイストレーニングの先生が、歌詞を作った横に絵を描いてみたら表現が広がるんじゃないかと。
ワダ:
作詞や作曲のアイデアをより得るために、ちょっと描いてみたらってこと?
akimuse:
作詞のアイデアじゃなくて、歌の表現力がそういうことによって、もっとよくなるんじゃないかっていうのがありましたね。
ワダ:
絵を描くことで、別の感性を開くのにいいってことね。
akimuse:
そうそう、音楽は色とつながってると思うんですよ。それで、表現としては違う方法なんだけど、歌とかピアノと絵っていうのは、表現としては元は同じところにあるので、だから、絵を描いたり、色を使って楽しいなとか、色々な感性を広げると、表現するための力もそういう発想があったみたい。
私は、2000年とか、その頃は、今より、多分、表現力はなかったので。音楽にしても、歌もね。私もこうやってどこでも歌うとか、アカペラでも歌ったりしてるんですけど、前はあまりそういうのも、ちょっと恥ずかしさがあったりとか、照れがあったりとか、歌えなかったですよ、そこまで。
ワダ:
へえ〜想像できないね。。。笑
akimuse:
最初からバーンって歌でやってます、みたいな感じはなかったですね。ピアノが一番最初だったので、試作もピアノからだったから、歌はあんまり歌うとも思ってなくて。その頃、表現がバーンって打ち破れない部分はあったと思うんですよね。そういうのでも、踊りとかそういうことをやることによって、内面が開いていくみたいな感じ。心開いていったりっていうのもあって、それもひとつだし、後はカメラマンの方に言われたりとか、音楽やってますって言ったのに、絵を描いてみたらって言われたりとか。そういう不思議なことがあって。あとは、以前、住んでたところの近くのカフェのオーナーから個展をやりませんかっていきなり言われたりとか。
ワダ:
まだ描いたこともないのに(笑)
akimuse:
そう、だから、絵はないし、そんなのできませんよって最初言ってたんですけど、そしたら半年後だから、描けますから、ぜひ描いてくださいって言われちゃったんですよ。
描けますってそこまで言われたから、私、描けんのかな?って思ってきて。(笑) それで、じゃあって思って、手法を考えたんですよ。だから、いちからで、学んでもないので、ただ美術館とか絵を見ることはすごい好きだったから、情報っていうか、色は大好きっていうところから、なにかできたらいいなって感じで。
ワダ:
色からなんだね。
akimuse:
そうです。もう色だけですね。
ワダ:
僕は、デザインではどっちかっていうと造形の方が得意だけど、結局、デザインで一番重要なの何って言うと、色って答えるかな。どんなに造形が良くても、色がひどいと台無しになる。。。
akimuse:
うんうん。
なんか子供の頃からブルーとか、青いものが好きだったんですよ。ガラスのような、なんか透明なものが好きだったの。それと、同じようなものを見つけられたんですよ。ガラス絵用ヴィトレイルっていう、ステンドグラスのポップな感じにできそうな、それで焼いたりとかそういうのがなくて、描くだけで、乾かすだけっていう手法のものを見つけることができて。これならちょっとできるかなって思えたから、じゃあ、とりあえずやってみようと思って。やってみたら意外に楽しかった。
最初は青い夜にブルーを基調にして、丸いお月様書いて、そこに猫がピアノ弾いてるっていうような絵だったんですよ。それでだんだんに色々になっていったんです。でも、猫とか多かったです。
ワダ:
猫、好きなの?
akimuse:
猫、好きです。(笑)
ワダ:
ガラス絵は、筆は使わないの?
akimuse:
筆、使いますよ。筆使わないとね、手がぼろぼろになっちゃう。ちょっとマニキュアのような、インクのようなヴィトレイルに筆をつけて、液を垂らしてこう描くような感じ。だから、少なくつければ、こう、ちょんちょんと重ねたりとかもできるんだけど。
表面は、筆をつけていろんな色を混ぜていくんですよ。例えば、赤、青、黄色とか、1個ずつの色自体がものすごく発色がキレイなので、単色1個でも使えるんだけれども、私は敢えていろんな色を混ぜたりとか。
ワダ:
前言ってたよね、描き終わった後に、まだブラウン運動のように、ゆっくりと混ざっていって、描き終わった後は、自然に任せるって。
akimuse:
そうなんです。自然に任せると、マーブルみたいになったりとか、そこに、白いのを加えることによって、ものすごい面白い溶け合い方になって。アイスクリームみたいな(笑)ケーキみたいにも見えたりもするんですけど、それがすごく不思議な模様になっていたりとか、いろんな見え方をするのがすごく面白くて。
ワダ:
例えば、彫刻とか、ああいうの彫るって、仏像彫るのでもなんでもいいけど、そうすると自分の思ったように彫っていくでしょう。最後のディテールの一彫りまでが彫刻の世界で、終わった後に、置いといたら10日後とかに、じわっと変化してるとかってないじゃない。
akimuse:
そうですね、まったく変化しちゃうってのはないですね。
ワダ:
でも、アキちゃんのは完成後から動くんだもんね。
描き終わった後、1日経ってみて、あ〜、こんなになったんだみたいな。
akimuse:
そう!それと、表ができて乾いたら、ひっくり返して、裏面も描くんですよ。それは、アクリル絵の具とかで、指でつけて、ばーって描いちゃったり、風景みたいな感じて塗ったりするので、両面描くことによって、立体的に見えたりとか、色の変化もそうなんですけれども、いろんなことが起こるのがすごい面白くて。
ワダ:
光のアートだよね。
akimuse:
そうですね。
ワダ:
ある意味でステンドグラスみたいなね。
akimuse:
そうそう、そうです。光をあてて、初めて活きるみたいな感じなんです。
ワダ:
朝から自然の光でどんどん変わっていくじゃない。
akimuse:
そうですね。
ワダ:
あれでものすごい表情変わってくる。面白いなーって。
akimuse:
ものすごい変わるから、それがもう面白くて、すごい楽しいですね。
ワダ:
やっぱり描くことで、歌の表現力も出てきて、結果的にはどう?
akimuse:
そうだと思います。歌をやっていて、どこで切り替わったかはわからないんだけど、多分、aki語が自然に出てきて、それから変化していったような気がします。
ワダ:
それは絵を描き出して、aki語が出てきたの?
akimuse:
そうですね。絵が前ですね。
ワダ:
絵によってやっぱ 感性が広がってるんじゃないの。
akimuse:
かもしれないんですよね。
aki語が偶然できたのはお話しましたっけ。あるデモを録音するために、調子を整えるために発声をしてたんですよ。適当に歌っていたら音楽のプロデューサーの安田芙充央さんに今のなに?って言われて、いや、今、発声練習ですけどって言ったら。それいいから、じゃあ、それも2時間くらい歌ってみてって言って、即興で、ば〜って歌えちゃったんですよね。そしたら、すごく自分が、自分らしく歌えるんですよ。
なんだろ、例えば日本語だったら、歌にするとちょっと発音が難しかったりするんですよね。しゃべるのはいいんですけど。英語は英語で、私はものすごい得意なわけじゃないから、そしたら、そこにaki語っていうのは自分の言葉でもあるし、自由な発声で、ほんとうにメロディに、そのまんま自然にくっついてくるから、ものすごく楽に歌えて、一番いいなって思ったんです。
例えば、作曲をするときに日本語でしっかり歌詞を作って、では歌いましょうってなると、それなりに練習して、歌い回しを考えたりとかしなきゃいけないんだけど、aki語って何にもしなくても、一番ぴったりでしっくりなメロディに会うものが出てくるので、これは本当に一番素のままで歌いやすいってことがわかってから、肩の力が抜けて、水を得た魚のようになって、それから歌うことが、もっと楽しく自然になってきて、それをやってるうちに、苦手意識があった日本語とかも、だんだんそんなに思わなくなれたんですね。
ワダ:
例えば、即興で中国語のまねとかするんだけど、適当にやろうと思っても、フレーズが詰まってしまって。。。笑
akimuse:
それは考えるからですよね。
ワダ:
あ、そっか。
akimuse:
考えなくてもできるんですよ、これは。
ワダ:
なかなかできないよね。何か多分あるのかね、そういう根っこが。
akimuse:
あるんだと思います。変な言い方ですけど、自分が歌ってる感覚じゃないですね。歌ってもらってるんですよ。
ワダ:
なんかムーとかアトランティスみたいなさ、そんな言葉っぽい雰囲気っていうのかな。聴いたことはないけど。
akimuse:
はい、なんかわかります。
ワダ:
そういう風に思える。遠い記憶。。。
akimuse:
そうなんです。だから、なんかクオリアっていうんですか。なんか懐かしい、この曲をきいて懐かしいって思うとか、茂木さんの本にあると思うんですけど、そういう過去の記憶じゃないですけど、なんかあったんじゃないかって思うくらい。
メロディと同時に全部くっついて出てくる。曲をつくるときも即興からやることが多いから。即興が一番大好きなんですよ。それで、一番、即興が音楽的だと私は思ってるのね。だから、ベートーベンとかも、昔の作曲家もみんな即興やれたらしいですね。しっかりした曲も作れるけども、即興で遊んだり、モーツァルトも、宮廷とかで遊んだりしてたらしいですね。
ワダ:
多分、それをたくさんやってた人が、逆にどんどん開拓されていって、ベートーベンだとかモーツァルトの作品、他の作曲家もそうだろうけど、すでに音楽はあって、それを取りに行ってるんだと思う。
akimuse:
そうですね。わかる、わかる。
ワダ:
ミケランジェロがね、石の中にもう自分が彫るべきものが見えてるっていう。それをね、恐竜の骨みたいに発掘しにいくようなさ。
akimuse:
わかります。私もそう思う。なんかあったんじゃないかなって思うくらい、すっとできちゃったりもするから。ただね、即興っていうのは、学んでできるものじゃないみたいですね。音大行ったからって、即興は全員できないじゃないですか。ちょっと違うんですよね。
ワダ:
だから、それはやっぱりね、感性の開かれ方みたいな。
akimuse:
そうですね、産まれつきのものなのかもしれないけど。私はそれがあったのでよかったなって。
ワダ:
例えば、さっきの絵もそうだけど、ダンスとかね、他に表現っていうとスポーツとか。
akimuse:
フィギュアスケートは芸術入ってますよね。
ワダ:
そうだよね。だから、やっぱ芸術だね。芸術として踊ってもいいかもしれないよね。
akimuse:
踊りは結構好きですね。勝手に体が動いちゃうんですよね。
ワダ:
シャーマンのさ、トランス状態みたいなもんだよね。
akimuse:
そうです。そういう状態ですよね。歌も同じなんです。
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いつもピアノが癒してくれた

ワダ:
子供の頃っていうのは、ピアノをやってたくらいなの?
akimuse:
はい。家にピアノがあったから、物心ついたときから弾いてましたね。
親がやらせたかったんじゃないかな。 多分 そうだと思います。もう用意されてあったので。それで、鍵盤弾くと音が出るっていうおもちゃみたいに思ってたんですね。重いけど、ピッてやったら音が出る、面白いっていう感じだったんですよ。だから、親がやりなさいとか、すごく言われて、いやいややったんじゃなくて、自分が好きでやってたみたいな感じ。習ったんですけどね。でも、習っても、多分、私、聴いたものを弾いたりしてたんですよ。探りながら弾いて。それで、面白いとおもったから。でも、習いにいくとクラシックの楽譜でやるじゃないですか。
ワダ:
バイエルとか。
akimuse:
バイエルからやって、いろんなものやるんですけど。楽譜どおりに弾かなきゃならないので、私アレンジしたりしてたんですよ。そしたら、怒られるんですよ。譜面どおりじゃなきゃダメでしょって言われて。
ワダ:
クラシックはそうだよね。
akimuse:
それで、なんだつまんないって思って(笑)やめるんですよ。
もうやだ、この先生、面白くないとかっていってやめちゃうと、親がまた次の先生を用意してくれるんですよ、なぜか。で、また行くと、4人くらい変わりましたね。寝てる先生がいたりしてね(笑)
ワダ:
へえ〜・・・
akimuse:
いろんな先生がいるから。それでも、続けさせてもらえたから、基礎はやっぱり学べるので、よかったのかなと思うんですよね。ただ、私は、譜面がない音楽にすごい興味を持ってたから、他のジャンルも興味があって、それでピアノ遊びしてっていうような子供で。
ワダ:
僕の娘も小さな頃、ピアノ習いに行かせたけど興味がないのか、結局、続かなかったね。行きたがらないっていうか。そういうのがないよね。僕も、ギターくらい弾きたいなって思って。ギター持ってるけど。友達がアルペジオ奏法で、パラパラって弾いて。すごいね、それどうやって習ったの?って聞いたら、いや、なんとなく音で雰囲気弾いてるって。雰囲気で弾けるんだなって思うわけよ。
akimuse:
うん、うん。
ワダ:
大体、僕の友達でギター弾けるやつって、ちゃんと習ってない。高校くらいから、いじってるうちに、聴いてて、こんな感じだなっていうのをまねしてるだけだっていうから。
akimuse:
あ〜、はいはい。
ワダ:
本当のやり方は知らないんだって言うのね。そんなんできんのかって。
akimuse:
私はあんまり詳しくないけど、ギターはできるみたいですね。でも、ピアノは生まれつき好きだったんだろうなって思えますね。あ、それと母親のお腹の中にいるときの記憶があるんですよ(笑)
ワダ:
え?!すごいね。
akimuse:
音の記憶。「みかんの花咲く丘」ってわかります?み〜かん〜のは〜なが♪って。
童謡なんですけど。
ワダ:
さ〜いて〜いる〜♪ってやつ?
akimuse:
そう!それをずっと歌ってて、それ覚えてるの。
ワダ:
へえ〜。
akimuse:
母親がすごく歌ってたんですよね。別に胎教とかを思ってたのかはわからないんだけど。好きだったんだと思いますよ。最初から音がすごく好きだったのかなって思えるんですよ。
ワダ:
スポーツとか、子供時代ね、男の子とわいわい遊ぶとか、そういうのはなかった?
akimuse:
そういうのもやりましたよ。私、真っ黒だったし。子どもの頃、神奈川県だったので、湘南のほうで。もう考えられない活発さですね。走るのも早くて、小学校までリレーとかもやってたし。今はちょっと考えられないんだけど(笑)。泳いだりもできたし、ま、泳げなくなっちゃったんだけど。
ワダ:
え、そうなの?泳げなくなるの?(笑)
akimuse:
いや〜なんかね、全然違ってたかもしれない、その頃は。だけど、一方、中・高はすごく内向的でしたよ。
ワダ:
やっぱ、思春期になって、大体変化してくるけどね。
akimuse:
だからね、小学校高学年の時も、ピアノ弾いてって言われて、いやだって言ってたもん。合唱の曲を弾くから、akiちゃん弾いてって言われても、なんか弾いてみたかったのに、やだやだって言って弾かなくて、なんで弾かないんだろうって思ったり(笑)
ワダ:
中・高では、人前では弾いてたの?
akimuse:
中・高ではまあまあやってましたけど、でも、そんなにやりたいって方じゃなかったですね。
ワダ:
この前、リハーサルとか見てたら、ガンガンなんかこうたたく感じがあって。。。
akimuse:
あ、たたくのありますね。はい。Rosa。
ワダ:
結構、激しく弾くんだなって思って。
akimuse:
いろんな弾き方するから。
ワダ:
そういうエネルギーあるんじゃないかなって。一人で髪を振り乱して弾くようなのあるじゃない。。。
akimuse:
あるある。だから、それは高校生の時も、音楽科の高校だったんですよ。そうしたらもう、環境が全部音楽じゃないですか。私、寮に入ってたんだけど。なんかね、すごかったですよ。皆でね、怒りをぶつけたりとかね、なんかむしゃくしゃした時は、もう全部ピアノなんですよ。
ワダ:
へえ〜それはakiちゃんが?他の人も?
akimuse:
音楽やってる人、みんなそうなんですよ。そうするとガーって、これでうまくなるんだよねとか言ってやるんですよ(笑)どういう感情でもピアノに全部ぶつけられるっていうか。だからちっちゃい時も、例えば、楽しくて弾くのもあるし、ちょっと悲しいと思って、嫌なことがあった時も、全部ピアノがわかってくれるとか。お友達みたいな感じになれる。
ワダ:
それによってフィードバックされて自分にまた音として還ってくるでしょ。それによって、自分が癒されるみたいなのがあるんだろうね。
akimuse:
そうですね。
ワダ:
誰か人にあたったら、なぬー!!って、反発されたりするじゃない。
akimuse:
でも、ピアノはそれがないから、すごい救われてますよ。だから、なんかなっちゃったときは、絶対にピアノに向かえば解決して解放される。それで歌はもっと、100倍くらいすごいです。歌は、自分の声で発声できちゃうから。
ワダ:
そうか〜・・・
akimuse:
気持ちが閉じこもってたら、それを開いてあげて、どんどん出しちゃったら、どんどん出てくじゃないですか。
ワダ:
そうだよね。
akimuse:
だから残らないんですよ。もう、絶対にオープンになれるし、抜けるから、溜まらないんですよね。天につながるって言い方もあるんですけど、もう何にも無になっちゃうっていうか、絵も同じなんだけども、ふわ〜って抜けてっちゃうから。だから、私はだいぶ音楽に助けられてきましたね。
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心に傷を負った人に歌を届けたい

ワダ:
akiちゃんの音楽は、癒しとか、深い自分とつがなるみたいな、そんな感じがするんだけど、絵にしてもそうだけど、少しスピリチュアルな側面をすごく感じるのね。そういった部分っていうのは、何かきっかけがある?
akimuse:
そうですね・・・ある出来事があって、何のために自分が生きてるのかとか、結構、すごく思って、それで、何が人のためにできることなのかとか、私は何をしたらいいんだろうかとか、いろんなことを考えるきっかけになって、そしたら、やっぱり音楽しかできないから、音楽で人を救うっていってもね、そんなに微力ですけれども、小さい頃からやってて、音楽の力は素晴らしいことはわかってるから、自分が救われて来てる。だから、変わることは絶対にできるって私は思っていて、そういった意味で「akimuse」ってアルバムを2年前に出したんですけど、それのキャッチコピーが「心に傷を負った人に捧げる魂の歌」って書いてあるじゃないですか。それは、私は、強い人もいるかもしれないけど、でも、弱い面ってみんな持ってると思うし、傷がない人なんて絶対にいないじゃないですか。だから、心の本当に奥の部分に届けたいって、すごく思うようになったんですよ。そういう人の気持ちが少しわかるようになった、そのきっかけがあったことで、わかることになったから、できるだけ、そういう苦しんでる人とかがいたら、歌を届けたいと思っているんですね。なので、多分、そういう奥にある私の気持ちがどこかに出てるのかもしれないですね。
aki語うんぬんももちろんあるんですけど、ちょっと人と違うのは、多分そこができるんだと思う。それは経験をしなければ、多分できなかったと思うから、そういう微細な感情を表現する、それがaki語だったりもするけども、そこが、多分、すごく深いところに届けられてるのかなって思うんですよ。
ワダ:
やっぱり、そういう体験がないと、当然共感できないしね。
akimuse:
はい。だから、涙流してくれる人がいたりとか、それは理由がなくて、泣いちゃうっとかってよく言われるんですよね。
ワダ:
アルバムの「akimuse」も全体的に癒されるね。。。
akimuse:
「akimuse」のアルバムは10年分くらいの集大成なんです。いろんなところで録音してて、ホールだったりとか、スタジオだったりいろいろなんですけど。何箇所かで録ったものを、全部集めてるものって感じなんですよね。
ワダ:
そうなんだね。それがまた、響くのかもしれないね。
akimuse:
そうです。私のいろんな思いが詰まってるんですよね。だからね、苦しんでる人いっぱいいて、言えなかったりとか、もんもんとしちゃったりとか、発散ができないとかって、人がいっぱいたぶんいると思うんだけど、多分、そういう人に聴いて欲しい。私は自分でいうのもなんですけど、普段は明るいっていうか。すぐに忘れちゃうんですよね。
抜けちゃうから、なんかその辛かったことをずっとひきずる方ではない。でも、それはあまりに辛いことなので、もちろん思ってるし、悲しい部分ではあるんだけど、でも私もヨガをやったりとか、いろんなことをやってて、こう開放への道へと歩んできたっていうか。それを見つけられたから、例えば母親のことにしてもね、怨んだりしてたこともあるんですよね。 本当はね、キライだった。(笑)
でも「みかんの花咲く丘」とかは、すごく感謝なんです。ピアノもやらせてもらったりは、もう本当にお母さんのことはその部分では大好きって思えるし、感謝もしてるんですけど、それ以外はあんまり好きじゃなかったんですけど、そういうのも越えることができたんですよ。
いろんなことで、その事件が起こり、ヨガとか瞑想とかもやったりすることで、許すってことができた。許せたから、そしたら、母親との関係もうまくいきだして、あんまり合わない部分は勿論あるんだけど、でもまあ、それはいいやって思って。そいうことも、もういいって思えるようになったので、そしたら、もうちょっと楽になって、ああ、じゃあ私は本当に音楽というもので、人に伝えられたら、そういう気持ちを伝えられたらいいんだなって思って。だから、いくつになったからとか、なんとかだからとか、そういう世間体とかじゃなくて、本当に好きなことをやってもいいし、何をやったらいいかわかんないっていう人も結構いるじゃないですか。でも、絶対、小さいときに好きなことがあったはずだと思うし、そこまでやりたいと思うけど、でも何とかだからってやめてる人、結構いると思うんだけど、そういうことじゃなくて、こんなにいろんなことがあっても自由にやることもできるっていうか、だから、そういうことを伝えられたらっていうか、なんかうまくちょっと言えないんだけど。
ワダ:
わからせるとか、わかってもらうとかじゃなくてね。
akimuse:
そうですね。
ワダ:
内側に響くことによって、その人の眠っている、抑圧して、観ないようにしてきてた感情とか、そういうのを開放しないとね、消化させてクリアにして、心の中に何もない状態が一番いいわけだから。ただ、自分でも気づいていない忘れてしまっているものって、奥に入ってるからね。
akimuse:
奥にね、行っちゃってるもんね。
ワダ:
そういうものってのはね、やはり、理論や理屈じゃ出せないんだよね。
akimuse:
そうですね、言ってもね、わからない部分があるからね。
ワダ:
例えば、akiちゃんの曲、歌を聴いてると、なんか自然に、階段下りていって、深いとこまで降りていって、連れ戻してくれるっていうかね。なんか、そういう響き方かなって気がする。寄り添っていくっていうかね。
akimuse:
そうですね、そういう感じかも。聴いてもらって、感じてもらって。音楽の力はすごいんだと思う、本当に。できちゃうんですよ、それがね。特に歌がそうなんです。やっぱり、自分の身体から、声なので、やっぱりダイレクトに心に伝わるし、あと、すごく心開かないと、表現ってできないんですよね。私が詰まってたりっていうか、変な言い方なんですけど、ま、この辺でって感じで歌ったら、そういう感じになっちゃうんですよ(笑)
私の歌い方で決まるっていうか、もうすべての歌がそうだとは思うんだけど、例えば気持ちよくふわーっと歌えば、あー気持ちいいーってなると思うんですよね(笑)。でも、私が苦しいーっと思って歌ったら、苦しくなっちゃうから、多分、そこが奥底まで、私も潜ってって歌ってるところもあるから、多分、それが伝わってるんだと思います。
ワダ:
心の深いところにいろんな感情があって、そこから歌うと技術うんぬんより、伝わるものになるよね。
akimuse:
そうですね。あと、技術がないと表現もできなかったりもするんですよ。民謡は、技術持ってないと、結構、難しいんですよ。例えば、子供が歌ったら、すごい感動したりするじゃないですか。上手い下手関係なくて。あれはもう、心がピュアで、本当に全面的に心が伝わってると思うけど、大人の場合、あまりに歌が上手くないと、ちょっときつかったりもするじゃないですか(笑)
ワダ:
akimuse:
だから、やっぱり技術はないと。ある上でのプラスαが必要ですね。
ワダ:
それはあるね。確かに。
akimuse:
うん、そう。だから、なんだろうね表現力って、学んでもできない部分があるのかなとも思いますよね。その人の持ってるもの出さないといけないじゃないですか。
ワダ:
やっぱりね、熟練していくっていうか、表現して表現して、それで自分の到達できる技術みたいな、高みというか、そういったものを開拓できるからね。その表現の幅がないと。狭いところで一生懸命やっても・・・
akimuse:
そう!そうです、無理です。
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メロディがグッと来るかがとても大事

ワダ:
昔ね、坂本龍一が、彼の音楽には基本的に詞はいらないって言ってて。
akimuse:
あ〜わかる。そう!私も大賛成。私、詞の人じゃない。だからね、歌手の人は詩人っていうか、詞をすごい優先する人ってすごくいるんですよ。私は違う。やっぱり、楽器から入ってるから、あんまりどうでもいい、どうでもいいって言ったらあれなんですけど(笑)
ワダ:
基本的には詞をみんな聴いてんのかな?すごい詞がいいって曲もあると思うけど。
akimuse:
聴いてる人は、すごく聴きますよ。aki語を聴こうとした人がいて、すごい眉間にしわよってましたね。わかんないから。
ワダ:
akimuse:
なんか、聴きたかったんでしょうね。何を言ってるか。でも、絶対、わかんないのにって思ったんだけど(笑)
ワダ:
自分はそういう意味ではずっと20代半ばくらいまで、日本の曲って、まったく聴かないわけじゃないけど好んで聴かないから、特に中・高〜20代前半くらいまで、洋楽以外、ほとんど聴いてなかったと思う。
akimuse:
あ、私も同じです。
ワダ:
でも、詞の意味は全然知らなかったし、雰囲気だけで聴いているわけ。僕の友達なんかは、やっぱ洋楽好きで、この曲いいよねって、この曲の詞のここがいいって、それを聞いて、へ〜そういうこと歌ってたんだ〜って知ったりして(笑)
akimuse:
そうなんですよ、私も、あんまり重要じゃないですね。だから、メロディが大切なんですよね。メロディとか曲が・・・。あのね、メロディがぐっとくるかが、重要なんです。詞でぐっとくるとかっていうよりは、音でぐっとくるっていうので、つくってるんですよ。
ワダ:
映画だってそうだよね。あの、映像は演出の音楽でまったく違うもんね。
akimuse:
ああ〜本当に変わる!音楽でもう素晴らしくなっちゃうから、みんな(笑)
ワダ:
この前、ホテルのラウンジで打ち合わせしてて、ムソルグスキーの「展覧会の絵」がかかってたのね。最初気づかなかったんだけど、そしたら、何だかすごく緊張感ある感じになってきて、サスペンス映画みたいな。。。笑 すごく打ち合わせしづらくなってきて、、、音楽ってそういう空気をつくるもんだよね。
akimuse:
笑 組曲とか、交響詩とか、そういうのは、すごい長い曲だし、全部楽章でイメージして、全て、テーマが違ってたりするんですよね。音楽の効果ってすごいありますよね。
感情が、直接、揺さぶられちゃうんですね、影響力がめちゃくちゃあるってことだよね。
ワダ:
でも、akiちゃんの場合は、意図的につくってないでしょ。もう湧き出るものだから。
akimuse:
そうですね。
ワダ:
どういうところで曲は生まれるの?
akimuse:
あの〜割と、そう、横断歩道とかで、自転車乗って、信号待ちで、クリスマス・イブに「Love Love Love」っていう曲があって、あれが突然降りてきたこともあるけども、割と創るときは、ピアノでやってます。
ワダ:
ピアノの前に座ったら降りてくるの?
akimuse:
笑 そう、そんな感じです。
ワダ:
いいね、それ・・・笑 なんかお風呂とか入ってると、よく言葉やイメージ降りてくるね。運転してたりとか。。。
akimuse:
あー、うんうん。
ワダ:
突然来るから、すぐにiPhoneにメモるっていうか。運転中が困る。。。笑 メモれないときとかは、録音するとかもあるけど。
akimuse:
録音したりする時もある。普段、歩いててとかで、思い浮かんだときに、その場で歌って録音するとか。人が聴こえない場所を見つけて、どっかで歌ったりとか。結構ありますね。公園とかね。
ワダ:
今後の展開的にはどうですか?
akimuse:
東京でのライブや、10月は名古屋で個展+ライブがあります。そして11月にフランスのボルドーに行くことになったので、今リハーサルをしています。1日はピアノ・作曲の安田さんと、ベースの井野信義さんとのトリオでヴォーカルとして出演して、もう1日はマザー・グースのアルバムがテーマで、NYのSingerテオ・ブレックマンと共演します。すごく楽しみで光栄です。これからいろんなことをやってみたいのもあるし、あと、そのさっきもお話してたような、例えば映画の音楽みたいなのとか、そういうのもやってみたいですよね。
いろんなシーンの音楽を作るとか。いま、基本的にオリジナルっていうのは自分のあふれるものをいっぱい出してるけども、そうじゃないものとかも、なんかやってみたいなって、すごい思ってて。映画は、元々大好きで、映画の音楽やるのも夢のひとつではあって。ぜひそれは実現したいです。
ワダ:
今後の活躍をますます楽しみだね!期待してます。
本当に多くの人に、akimuseのライブ体験してもらいたいね!
akimuse:
本当に多くの人に聴いてもらいたいと思うし、あと、やっぱり、心の時代だと思うから、そういうふれあいを大事にして、音楽を通して、おしゃべりもできるし、なんかそういうコミュニケーションとって、やれたらいいかなって思うんです。
ワダ:
応援してます!今日は本当にありがとうございました〜!
akimuse:
はい、楽しかったです。ありがとうございました〜!
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【取材後記】

akimuseとは、僕が主催するパーティに、友人が連れてきてお友達になった。友人から事前に聞いていて、akimuseの「夜ごとの夢」などのミュージックビデオを見て、とても気に入っていた。彼女はパーティには初参加だったのだけれど、いきなり歌ってくれて、その独特の世界観に参加したみんなも、引き込まれていった。

akimuseの音楽、世界観は、どこか遠い記憶のような、懐かしさを感じる。声の質もそうなんだろうけど、彼女が言う、aki語は、意味はないのだそうだけど、古い過去生、例えば、アトランティスとか、ムーとかで使われていた言葉はこんな感じなのではないかと感じさせる。ちょっと神秘的で、マントラのようにも聞こえ、そのメロディとaki語がとても自然に調和していて、彼女は即興でもaki語で歌えるそうだけど、何か遠い記憶が眠っているのではないかと思う。本人に聞いたら、自分でもよくわからないそうだ。。。笑

彼女自身、いろいろな苦労や辛い体験もあったようで、彼女が歌う歌は、彼女自身を癒すための歌でもある。そんな歌がまた、同じような感覚を持った人々を癒していくのだろう。歌には、そんな大きな力がある。

akimuseの魅力は、本人も言ってるけど、やっぱりライブにある。ライブでは、その時に集まった人々、その場の空気でしか出会えない、味わえない世界があり、その時、その瞬間にお互いがつながる場になる。akimuseは、彼女のハートの奥底からその場と繋がり、エネルギーを共鳴させることで、ライブが癒やしの場になるのだろう。

ぜひ、機会があれば、彼女のライブを聞きに言ってほしい。ライブだからこその繋がり感は、その時、そこでしか味わえないし、そこで共鳴して、あなたにとって何か大切なインスピレーションが得られるかもしれない。。。

akimuse プロフィール

Singer song writer / Glass picture artist

神奈川県出身 武蔵野音楽大学声楽学科卒業
2000年 デビューアルバム「Reolima」を徳間ジャパンよりリリース。
2001年より写真家 荒木経惟氏と音楽 安田芙充央氏による映像作品「Arakinema」にVocalで参加。DVDとして多数リリース。2008年 シャネル「モバイルアート」に出品の荒木経惟作品にヴォーカリストとして抜擢される。香港、日本、NY、ロンドン、パリ、モスクワなど世界7都市を巡回。

日中合作映画「さくらんぼ母ときた道」(2007年東京国際映画祭正式招待作品)のエンディングテーマを担当し、2008年銀座テアトルシネマにて公開の他全国ロードショー。中国でロングラン上映。

2011年 2nd Album「akimuse」をリリースを機にakiからakimuseに改名。
akimuseの歌は、何語でもないaki語という独特なことばで歌われる。
aki語とはakimuseの歌の表現法で瞬間に生まれることばにならない微妙なニュアンスを、語感の心地よさと声の色彩で伝えており、天使の歌声と称される。
抒情的なピアニズムと個性的なソング・ライターとしての才能も相まって独自の境地を拓いている。

akimuseはガラス絵作家としても活動しており、2006年7月、日仏現代作家展に入選、東京展「O美術館」パリ展に出展。表参道ヒルズ「ギャラリー80」にてアンディ・ウォホール、草間彌生らと共に出展し好評を博す。ピアノ弾き語り、作曲、ガラス絵というそれぞれの分野で独特の世界観をつくりだし、マルチアーティストとして活躍している。

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