コンサートは、場のエネルギーが持つ偶然性が楽しみ。
演奏している時、僕自身が、耳そのものになっている。
特別なサムシングエルスが、音楽の向こう側にはある。
すべては宇宙の計画通り。
魂の奥底に共鳴する音楽。
続けられるって事は、
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和田: | ウォンさんは、写真もすごく撮られて、個展を開かれたりもして、ほんと素晴らしいんですが、写真の活動っていうのはそんなに古くはないんですよね。 |
ウォン: | 僕ね、音楽はすごく苦労してきたんだよ(笑)さっき言った様に、瞑想するまでに自分の音楽を追い求め続けて七転八倒したんだけど、写真は苦労したくないって思ってるんだよ(笑)楽しみたいって思ってるんだよ(笑)僕の周りには、優れたプロの写真家の方たちが沢山いるんだけれど、彼らのようには苦労したくない(笑) |
和田: | 結構回りの人からは、嫉妬されているって聞いた事がありますよ(笑) |
ウォン: | もうなまじっか感覚で撮ってるから、ある意味素人の何とかって言うでしょ。怖いもの知らずで(笑) そういう事を言うと、ムッとするんでしょうね。それでも友達の写真家が「ウォンさんね、あなたが写真撮ってるって事はね、僕がピアノを弾いて、ウォンさん、僕のピアノどう?って聞いてる様なもんなんだよ!!」って言うんだよね(笑)![]() |
和田: | 逆に言えば、ウォンさんが、いま絵を描いても、たぶんすごいものが描けちゃうんじゃないかと思ったりするんですけど。 |
ウォン: | 実を言うとね、音楽も映像も感覚の本質にあるものは同じだと僕は思ってます。
だから、僕が音楽を通して見つけた本質って物は、僕は確信として持ってるんだけど、それと同じものが映像や写真や他の表現形態にも見出す事ができるのです。 |
和田: | 多分みんないろんな事にトライしてみて表面的な部分をなぞってみて、これは駄目だ、あれも駄目だ、じゃなくて、やはりこれが自分が探求していくものだって見つけたら、入ってみるっていうのも大事なんでしょうね。 |
ウォン: | そうでしょうね。 |
和田: | 僕も、ずっと瞑想していますが、本当にシンクロニシティーはすごいですよね。それに人生観が大きく変わります。より深まったって言いますか。その中で今までのように、ただ普通に行動として、いくら深めていっても、精神意識的な世界からのアプローチをしていかないと、たどり着かない世界ってありますよね。
多分職人さんがひとつの彫刻を彫っていく作業って言うのは、これは、瞑想状態に近いものがあると思うんですよね。アーティストが自分の表現スタイルとして探求していく中で、深まっていく部分と、みんなそういう事ができればいいんですけど。なかなかそういう機会ってないですよね。 |
ウォン: | そうですね。やはり、続ける事ってすごく大きいかな。頭で考える前に、とにかくやり続ける。その中で、自分の作品の表現に溺れないで、常にその時その時の自分を魂のレベルから見続ける事だね。そういう意味では、すごく大変なんだよ。でもそれをやってる中での喜びなり、わくわくする感じってものを覚えたならば何の苦労もない。
だから続けなさいってしか言いようがない。続けられるって事は、そこに何か追い求めているものがある、尚且つ成就できるっていうひとつの自分に対する信頼があるからだと僕は思うね。 ![]() |
和田: | 僕の周りには、やはり若い企業家とか、若くて元気があって成功したいなあって思っている人が多いですね。スピボイを読んでもらっている人の中にも、人生変えたいとか思っている人達が多いと思うんですけど、やはりウォンさんのお話を聞いていても、35歳6歳くらいの失意に至る経緯、ビジネス的に、職業人としてはある意味成功はしていたとは思うんですよね。でも、魂の渇望から押し寄せてくるものとの葛藤が、人生に一番大きく影響してくる事じゃないですか。だからもう少し長いスパンで、人生を眺めながら、ウォンさんが言った様な、今ある一つを完成させようっていう部分に、より深く深く入って、次のステップに進むっていうのは、大事な事なんじゃないかなと思いますね。 |
ウォン: | 自分が何かを強く求めているんだって事をしっかり見つめて、その求めているものがいったい何なのか?自分の魂のレベルで求めているものは何か?という部分をちゃんと見据える必要がすごくあると思いますね。お金なのか?自分の個人的な幸せなのか?お金、欲望、地位とか、言葉で言えるものなのか?それを一瞬一瞬、意味も価値も変わっていくものだし、固定的な意味や価値を求めているのではない。
その人しか得られない、その時ににしか得られない、非常にユニークな価値なり意味なりっていうのを大事にしてほしいよね。 常に自分を見据えて、大事にしていくって事はすごく大事だし、それは最後の最後まで続く、だからこそ人間は、人間として生きているんだって思うんだよね。 それは起業かもしれないし、アートかもしれないし、もしかしたら、家にいて家族を大事にする事なのかもしれない。その人しかありえないユニークな価値があるわけだよね。 |
和田: | やはりコンサートの様な、みんなが集まる場、それを共有するっていう、それと同じ様に、仕事でも家族でも、その場を共有してる時を、ひとつ一つ丁寧に見るっていう事は、すごく重要な事だと思いますよね。 |
ウォン: | コンサートの醍醐味は、まさしくそれで、そこにいた人、そこに関わった人が、演奏家はもちろんの事ながら、ある一瞬の最も深いところで繋がる瞬間を体験する事。その事を実現させる事が、僕のコンサートに求めている事の様な気がするよね。![]() |
和田: | 今から20年前って言うと、ウォンさんが瞑想を始めた頃っていうのは、いろんな誤解があったり、風当たりもきついと言うか、変わった事やってるなと、危険視される事もあったでしょう? |
ウォン: | それはあったよ。その後、反社会的な事件もあったしね・・・(笑)。 |
和田: | 今では、瞑想、自己を見つめてみる、自分探しって事は、みんな普通に受け入れられているし、ある意味、自分自身の探求にアプローチしやすくなってますよね。会社の中では、自己開発のプログラムがあったり、やりやすい環境なので、どんどんみんなにもやってほしいですよね。 |
ウォン: | そうですね。ターニングポイントって言葉がありますけど、本当の自分に出会う事を約束する時が、どの人にもあると思うので、人生の局面の中でしんどい時期、艱難辛苦って言葉もあるけれども、そういう時こそ、自分が自分自身を成長させる、本当の自分に出会ういいチャンスだと思いますね。そういう人こそ、世界を動かしてゆく人になるんじゃないでしょうか。 |
和田: | ウォンさんは社会活動で、ボスニアの地雷の犠牲者支援活動をボランティアでされていますが、今回の映画『純愛』でも市民NPOとしての映画作りで、小林桂子さんという女優さんでプロデューサーの方が企画された中で作られてますよね。
ウォンさんも、その一環で映画に関わられてますので、社会活動とリンクされてますね。 |
ウォン: | 僕たちの意識の中では、ご縁の問題だと思っています。自分がどんないい事をやりたいと思っていても、自分に関係ないところで、リアリティのないところではできないですよね。
簡単な話、外を歩いていて、誰かが転んだりしたら助けようとするじゃないですか?それと同じなんだよね。今、世界中の情報がみんなの手元に入ってきて、それを見るときに、人事ではなくなってくる。だから、日常的に地雷の犠牲者の為に援助してみたり・・・特別な事じゃないんですよ。 |
和田: | 批判的に見られる人たちは、まだ国内の問題、金銭的なもの、経済的なもの、健康に障害を持たれてる人を支援するとか、いろんな事をやらなきゃならないのに何でわざわざ海外の名も知れないところに支援するのかと思う人たちもいますよね。
ただ、ご縁っていう感覚は僕自身もはっとしたんですが、それでいいんだ!と自分の目の前にいろんな情報が入ってきて、これもご縁なんだと思って協力すれば、それ以上でも以下でもないって事なんですね。 |
ウォン: | そうなんですよ。物事を複雑に考えやすい事、例えば寄付1つにしてもこれは偽善なんじゃないか?自分はお金を持っていて、そのほんの一部を単なる自己満足でやっているんじゃないか?何て。ある意味それは正しいのかもしれない、でもそれは過剰な自己批判に過ぎなくて、自分の本当に純粋に助けたいという気持ちを、むしろ侮辱して、貶めているに過ぎないんです。いろんな事がありますよ。でも、その中でも一番純粋な部分にフォーカスする事が大事で、それが結果的には海外の事かも知れないし、もしくは身近な事かもしれない。ただ、目の前にあるものをひとつ1つやっていけばいいと僕は思うんだよね。
実際に生活していればわかると思うけど、地雷の問題だけではないんだよ。DVで離婚する人もいれば、癌に侵され心が動揺している友人もいるし、家族機能が崩壊した子供たちを集めて、支援してる友人もいる。またそこへいって、僕は、演奏家としてサポートしてみたり。障害をもった家族がいて、コンサートを依頼されれば、僕はそこへいくでしょう。そんな事と同じ様に縁とか、友人とか・・・。目の前に起こっている事をただ単にその時の気持ちに正直に、そのまま表現している。それができるかどうかが大事なんだよね。みんな途中で考えるんだよね。いろんな事をやってる暇はない。僕はこんなに忙しいのに、困難な状況にあるのに・・・・。 ![]() |
和田: | 自分に寄付して欲しいぐらいなのに・・・(笑) |
ウォン: | そうそう(笑)例えば、ほんとに自分が困難な状況下にあっても、転んだ人を助け起こすことはできる。 |
和田: | インドへ行っても、皆さんほんとに貧しいでしょ。でも、さらに貧しい、路上にいる人たちに、みんな普通に喜捨するんです。しかも自然に。この自然さは何なんだろう?って思うんです。僕たちからすると、普通にそこにいる事自体が貧しいわけなんですけど。でも、ほんのちょっとした、できる事をやろうっていう気遣いはすごいですよね。 |
ウォン: | ペイフォワードっていう映画が有名になったけれど、まさしく目の前にある事を、みんながやっていくと世界は変わると僕は思います。 |
和田: | そうですよね!!僕もウォンさんの活動を応援できる事は嬉しいです。そして、僕自身も、目の前にお手伝いできる事があったらしていこうと思っているんです。多くの人が簡単な事ならできると思うので、複雑に考えずに、自分のフィーリングに従って、やってもらえるといいですよね。 |
ウォン: | うん!ほんとにね!心を開いていくってすごく大事だよね。 |
和田: | いろんなお話をお聞きしたんですが、今後の活動は? |
ウォン: | とりあえず、目の前の事をやります(笑) |
和田: | (笑)でも、何となく、こんな感じでやっていこうかな的なものはありますか? |
ウォン: | 今、回りの状況を見て動いてるのは、息子が初めてのデビューCDの制作に取り組んでいます。これは僕の楽しみにしている事のひとつです。あと、僕がレコーディングしたいなあと思っている曲があるので、そろそろやりたいなあと思っています。
それからコンサート活動をしていく中で、岡山ではもちろんさせていただいてる、僕と妻とで行うワークショップを、もっと充実させていきたいなあと思っています。 |
和田: | ウォンさんのワークショップは、岡山以外では長野でされるんですよね。 |
ウォン: | そうです。 |
和田: | 自分を見つめたり、自己解放したり、楽しいワークですよね。 |
ウォン: | 終わった時に、みんながハッピーになっていて欲しいっていう思いはありますよね。
自分自身のポジティブな部分に気づいて、自己解放していく。たった1日や2日のワークショップでは、全部人間が変わるなんて考えにくいけど、でも何か取っ掛かりになる、ほんのちょっとしたステップになる、それだけで僕はほんとに嬉しいんです。 |
和田: | このスピボイも全国の方が、いろんな形で読んでいただいてると思うんですが、これからもっといろんなところで、ウォンさんに活動していただきたいと思います。 |
ウォン: | そうですね。写真の方でも呼ばれているんですよね。今から撮らないと(笑)![]() |
和田: | ぜひ、ウォンさんに来ていただきたい方は直接お願いしていただいて・・・。
先ほど、雑談で話したんですが「純愛」の映画音楽は、ウォンさんが監督されたと言うことで息子さんの美音志さんも作曲と演奏を1/3されています。 素晴らしさに驚きました。すごい才能をお持ちで・・・これからが楽しみであり、ウォンさんにとってはライバル的な存在になられてくるんじゃないですか?(笑) |
ウォン: | 早くバトンタッチしたいですよ(笑)早く好き勝手やりたいなあ(笑)
もちろん、今も十分、好き勝手やってるんですけどね(笑) |
和田: | 楽しい話がたくさん聞けてよかったです・・・(笑)
今日は、本当にありがとうございました。 |
ウォン: | ありがとうございました。 |